INABA TAKUYA BLOG
稲葉琢也ブログ
赤字でも借入ができ、資金繰りが改善する元銀行支店長の秘訣を授けるビズサポートの稲葉琢也
2015/11/03
こんな勘違いしてませんか?
おはようございます。
今回は、相談を受けた企業経営者の
よくある勘違いをお伝えします。
ケース1
資産処分で大損のケース
ある会社は、土地と建物を1億円で購入、
購入代金1億円はその土地建物を担保に
根抵当権1億2千万円設定の上で全額借入
により資金調達した。
数年後経営が上手くいかず、その土地建物
を売ろうと考えたが、
その時点では借入残高はまだ減っておらず
、9千万円も残っており、
土地建物の買い手の提示した値段は
7千5百万円でした。
借り入れしているY銀行に相談したところ、
もし売却するなら、9千万円の借入は
全額返済しろと言われ、
もし借入が全額返済出来ないのであれば、
9千万円で売るか、さもなくば売却代金に
手元資金を加えて、
残りの全額返済を要求された。
社長は、自社の本業は赤字続きで、
購入した土地建物も稼働しておらず、
毎月の返済も滞りがちである為、
一刻も早く売却したいと考えていました。
しかし、土地の相場は下落
今回買い手が提示した7千5百万円は
今まで買いの話があったなかでは、
破格の好条件で、とてもY銀行の言う
9千万円では買い手はいません。
又手持ち資金も底をつき、
返済資金も無く、
途方にくれていました。(>_<)
さあこの会社はどうなったでしょうか
実は、それから2年後、別の買い手に
7千万円で売却することになり、
売却代金から不動産取引手数料や
登記費用を引いた全額を返済することで
Y銀行の担保解除の了解を得て、
土地建物の売却と借入の圧縮は
実現しました
差し引き2千数百万円の借入残高は
当初の借入期限までの分割返済で
良いこととなり、
返済金額は5分の1程度まで
軽減されました。
なぜこんな事が起きたのでしょうか?
実はY銀行の融資担当者は
借入全額返済しないと
担保解除は出来ないと思っていました。
一方でその社長は、担保が1億2千万円
設定されており、
Y銀行の担当者に言われた事を
鵜呑みにして売れないと
諦めていたのです。
その2年後、本業がいよいよ厳しくなった
社長が、Y銀行の支店長に
窮状を説明したところ
支店長が本部に稟議をし、売却出来る
事になったのです。
2年前の時点であれば、7千5百万円で
売れて更に借入は、
もっと減少していたはずです。
一般的にはこうした窮状にある企業の
返済の為にする、
任意売却による返済は、
広く買い手を探索して、
もっとも高い価格での売却であれば、
売却代金から必要な不動産仲介手数料や
登記費用を控除した全額を借入返済に
充当をすることにより金融機関は
担保解除に応じてくれます。
融資担当に断られても、
簡単に諦めないことです。
知らないと大損します
分からないことや質問がおありの方は
にお気軽に無料相談して下さい。
では又次回
2015/11/02
改善に向けて第2回
おはようございます。
今までの、資金繰りの危機⇨返済猶予の要請⇨改善計画をつくる
この一連の生々しい活動のなかでは、
昨日の池井戸潤さん原作のTV作品
下町ロケットのような現場が思い浮かび、
分析などといいますと…
SWOTで説明したあたりから
チョット異質な、勉強臭い、
理屈っぽい話が続きますが、
今しばらく辛抱してお付き合い下さい。
自社を取り巻く外部環境の分析の続きです。
ポーターの5つの競争要因です。
新規参入の脅威(新しい競争相手)
売り手(サプライヤー)の価格等の交渉力
同じ業界の中での既存企業との競合関係
買い手(顧客)の価格等の交渉力
自社の製品に取って代わる代替品の圧力
この5つの力(5Forces)の分析は、
前回まで説明したSWOTの中で
自社を取り巻く外部の環境(機会・脅威)の更なる分析フレームワーク(枠組み)です。
前回もお話ししましたが、フレームワークは使い方次第です。
フレームワークにとらわれ過ぎると、
枠を埋めることが目的化します。
こうならないように気を付けて、
外部環境を見直す場合に、5つの力を
思い起こして、モレやダブりが無いか?
何か見落としていないか?
どこかにチャンスが埋もれていないか?
5つの要因で考え直す。
こんな感じで使うのが良いですヨ
カタカナ言葉や難しいコトバを
振り回さない
こうして、自社を取り巻く環境を、今一度見直しますが…
目的はあくまで、自社が生き残る為に
環境変化に敏感に、自社が生きていく道を探ることです。
必ず道は開けると信じ、諦めない事ですよ
又一方で、こうしたフレームワークを使う
もう1つの意義は、改善計画を立てて、
その計画に基づいて、金融機関の支援を
得ることが目的の場合です。
金融機関の方に理解を得る為に、
周知の分析のフレームワークで説明し、
納得性を高めます。
やはり金融機関は数字や理屈がシッカリ
しているのか?
こんな目線を持っています。
自力で改善が出来ればベストですが、
支援機関や専門家の力を借りるのもアリ
そんな時どうすれば良いか?
お悩みの際にはビズサポートにお気軽にご相談ください。
無料相談のみのご利用もOKです。
では次回は借入にまつわる、誤解やナマの事例を説明します。
それでは皆さん今週も頑張りましょう
2015/11/01
改善にむけて
おはようございます。
昨日はハロウィンで、あちらこちらで、
ハロウィンネタが…
いつからハロウィンを祝うようになったのかよく分かりませんが、
我が家の蘭ちゃんも仮装してみました。
余談はさておき、改善の為に、SWOT
分析で、自社の強み、弱み、
外部環境の機会、脅威をよく見ると言いました。
そこで外部環境を大きくとらえる(マクロ環境)分析の手法としてPEST分析を説明します。
Pはポリティカル、政治的要因です。
例えば、自動車産業への排ガス規制による需要の変化。
エコポイントによる住宅、家電の需要変化など、
政策、規制、許認可、法規制の影響を検討します。
Eはエコノミック、経済的要因です。
例えば、燃料価格の変動や為替変動
景気動向による個人消費の変化など。
Sはソーシャル、社会的要因です。
流行、人口動態、世論などの変化による影響です。
例えば、少子高齢化、環境意識の高まり、
健康志向など。
Tはテクノロジカル、技術的要因です。
技術革新、知財、特許による影響を検討します。
IT技術の発展などの技術革新
スマホ、インターネットの普及など
以上の4つの切り口で、検討します。
注意すべき点は、ネクラにならないことです。
いろいろな分析手法、フレームワークは
使い方が大事です。
自社の強みをシッカリ見つけ出しましょう
現在事業を続けている会社には、必ず何かしらの強みがあります。
やはり強みを磨いて、勝負するのが近道です。
私の学校の成績に似ているかな?
「褒めて伸ばして欲しい」と思っていましたよ(苦笑)
しかし、外部環境分析では、自社に致命的な危機は回避することも大切です。
以上、今日はPEST分析の話でした。
資金繰りが落ち着いた今こそ、今までお金に追われて、出来なかった、自社の事業の
見なおしをしましょう
分かり難い点や聞いてみたい事があれば、
経営者様の相談相手ビズサポートにお気軽にご連絡下さいm(_ _)m
それでは皆さん素敵な日曜日を
2015/10/31
再生に必要なこと❗️
おはようございます。
第1回から、資金繰りのピンチに陥った
事業の再生をする手立てを説明してきました。
返済をストップして、再生計画を立てる
期間の資金繰りの目処がついたら
先ず、出血を止めることです
お金は人間で言えば血液です。
怪我をして出血している状態では、徐々に体力は失われます。
先ず、出血箇所を見つけて、止血
その為に、前回、分解して考える事を説明しました。
売り上げや利益を⇨店別、取引先別、商品別、担当者別等に分解してみましょう。
注意するのは犯人探ししてるかのような
ネガティヴな印象を社員に持たれ、
モチベーションが下がらないようにすることです。
その為には、分解して調べる理由をシッカリ理解して貰う。
出された意見は素直に聞く⇨素直とは、
意見が異なっても否定しない❗️
「君はそう考えたのですね」と認めること
受容する事が大切です
これはSWOT分析をする時やメンバーの意見を求める場合の必須条件です。
ちなみに、SWOTは、お分かり、そう
s強み、w弱み、o機会、T脅威でしたね。
否定の言葉を発すると、場は凍りついて意見はでなくなります。
次に、自社の商品、サービスの強みを
見つける方法
お客様の声を聞く
特に買って頂いたお客様、利用して頂いたお客様の声を聞きましょう。
他にもたくさん○○○はありますが、当店を選んで頂いた理由を教えて頂けませんか?
利用してみていかがでしたか?
売り上げやサービスを利用して頂いたお客様が自社の強みを認識しています。
答えはユーザーが知っていますよ。
小さな成功を掘り下げてみると成功のポイントがみつかります。
次に外部環境分析の手法、PEST分析
を説明…の予定でしたが、長くなってしまいましたので、叉次回にしますm(_ _)m
経営に悩んだら
ビズサポートに無料相談して下さい。
お待ちしております。
2015/10/30
ピンチをチャンスへ❗️
おはようございます。
とりあえず資金繰りが落ち着いたら
早速事業の立て直しに取り掛かりましょう。
この場合に、聞かれたことがある
SWOT分析とPEST分析をおこないます。
先ずSWOTの説明です。
SWOTは外部環境と内部環境を分析する
手法です。
自社の内部環境を「強み(strengths)」と「弱み(weakness)」にわけて見直します。
自社を取り囲む外部環境を「機会(Opportunities)」と「脅威(Threats)」に分けて
考えます、英語は覚えなくて大丈夫
頭文字がS、W、O、Tだと分かれば充分です。
先ずは強み、弱み、機会、脅威を順不同に
しっかり大き目のポストイットに書き出してみましょう。
会社の他のメンバーも一緒に書くと更に良いです。
実際に作業してみると、どちらに分類するか悩むことがありますが、
あまり細かなことにはこだらわない。
ピンチに陥った方は特に、なぜピンチに陥ったのか、➀真の原因を見つける。
次に➁解決の方向性を見出す。
これがSWOT分析の目的です。
機会✖️強み⇨積極戦略
自社の強みを活かして、事業機会をとらえ、収益を拡大
機会✖️弱み⇨改善戦略
弱みを克服して、事業機会を捉え収益を改善。
事業機会を捉えることで、自社の弱みを克服、軽減する。
脅威✖️強み⇨差別化戦略
自社の強みを活かして、脅威からの影響を最小限にとどめる。
脅威✖️弱み⇨致命傷回避、撤退・縮小戦略
自社の弱みと外部環境の脅威で最悪の結果を避ける。
しかし、繰り返しになりますが、これを綺麗にまとめるねが目的ではありません。
事業だけでなく財務とも関連づけ、
「弱み」として売り上げが下がっているが出た場合。
さらに掘り下げ、
取引先別や商品別に分解。
どこの取引先、何の商品、
あるいは、販売単価と販売個数に分解
このように強み、弱みを掘り下げてみて、
ピンチに陥った原因⇨窮境に至った真因を
見つけ、それを取り除く計画をつくります。
堅い話なので今日はここまでです。
ビズサポートからのお知らせでした。
話が堅くて分かり難いと思われた方は、
是非その旨をダメ出しして下さい。