INABA TAKUYA BLOG
稲葉琢也ブログ
赤字でも借入ができ、資金繰りが改善する元銀行支店長の秘訣を授けるビズサポートの稲葉琢也
2015/11/10
続ピンチからどこまで回復
前回は債務者区分を
説明しましたね。
理屈っぽいですが、
おさらいしますと
1.正常先、
業況が良好であり、財務内容にも
特段問題がない債務者
2.要注意先(要管理先を除く)、
今後の管理に
注意を要する債務者
3.要注意(要管理先)、
要注意先のうち3か月以上延滞、
又は貸出条件緩和をしている債務者。
4.破綻懸念先、
経営難にあり、今後経営破綻に
堕ちいる可能性が大きいと
認められる債務者
5.実質破綻先、
法的、実質的には経営破綻の
事実はないが、深刻な経営難、
再建の見通しがないなど
実質的に経営破綻に
陥っている債務者
6.破綻先
法的、形式的な経営破綻の
事実が発生している債務者
以上の区分のうちで、
1.正常先は、先ず問題無いので、
省略します。
昨日、債務者区分を引き上げる
(ランクアップ)する為に
改善計画を作ると言いました。
最初のランクアップは、
3.要管理先から2.要注意先
(要管理先を除く)への場合
実現可能性の高い抜本的な計画
(実抜計画)に沿った金融支援の
実施により経営再建が開始
貸出条件緩和債権には該当しないと
判断して差し支えない
要管理債権からのランクアップ
次に
4.破綻懸念先から3.要管理先への場合
合理的かつ実現可能性の高い
経営改善計画(合実計画)があれば
要注意先と判断して
差し支えないとされる
破綻懸念先から要注意以上へ
ランクアップ
但し
「金融機関の支援を前提として
経営改善計画等が策定されている
債務者」と言えども
計画の進捗が大幅に下回り、
急激な回復が見込めず、
計画の見直しがない場合や
計画の金融機関同意が
1部の金融機関で得られていない
+
今後経営破綻に陥る可能性が
確実と認められる債務者
実質破綻先と判断
以上がランクアップの
大まかな説明です。
ところで実抜計画と合実計画とは?
前回説明しました数値基準を
満たす計画です。
3年以内の
経常黒字化
5年(中小の企業は10年も許容)
以内の債務超過解消
計画終了年(債務超過解消年)で
借入残高がキャッシュフローの
10倍以内
この3つでしたね(^-^)
この基準を満たす計画の
進捗状況が概ね8割以上であれば
良好です。
ピンチの現状のから
どこまで回復を目指すのか?
のどこまでとは
ランクアップが1つ答えと言えます。
勿論数値基準が全てでは有りません。
数値基準を満たさない場合でも
改善計画に取引金融機関が
全て同意して債務者が
金融支援を受け、
再生を果たすことは、
意義のあることです。
ピンチから計画を作り実行して
経営を立て直すことができれば
それで良いと思います。
現在各都道県に置かれた
経営改善センターに認定支援機関と
債務者、銀行で相談すると
費用の3分の2を補助して貰えます。
今日も、超硬い話でゴメンなさい。
ご不明な点はビズサポートの無料相談を
ご利用ください。
では又次回